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土地売却のタイミングに「絶対」はない

土地は金融商品などと同様に取引価格に変化が生じやすく、短期間でその価値が急激に上がることもあれば、逆に下がることもあります。それに加え、土地の取引価格の変化は予想が容易ではなく、予想できないタイミングで価値が大きく変化することがあることも覚えておかなければなりません。

これらのことから、土地売却とその価格変動に関しては「絶対」がなく「このタイミングで売却すれば必ずプラスになる」といったことはないことが大前提となります。

タイミングを計る判断材料

土地売却のタイミングに関しては、過去の事例がその判断材料となります。

バブル崩壊時の場合

バブル期に高騰した日本の地価は、1991年のバブル崩壊と同時に急速な下落が始まりました。以後10年の間、国内の地価は下落し続けたことから、結果的にこの10年間ではバブル崩壊の直前が土地売却において適切な時期であったといえます。

リーマンショック時の場合

2000年代に入ると、バブル崩壊以降下落の一途をたどっていた日本国内の地価は、若干ではあるもの回復の兆しを見せ始めます。しかし、2008年のリーマンショックと共に再び下落が始まると、その影響は5年後の2013年頃まで続きました。

リーマンショックによる地価への影響はバブル崩壊時ほどではなかったものの、5年という長い期間にわたって継続しました。この場合も、リーマンショックの直前が土地の売り時であったといえます。

最近の傾向

今日の経済において大きな影響を及ぼしているのが、新型コロナウイルスのパンデミックです。その影響は地価にも及ぶことが考えられ、今後の下落を想定した場合、5～10年程度のスパンで考えれば、まさに今が土地を売却するのに適したタイミングといえます。

売却を決意したらすべきこと

所有する土地の売却を決意したら、以下の手順を踏み売却を進めていくこととなります。

相場を調べる

まずはそのときの相場を調べる必要があります。土地の相場は広さや形状のほか、場所や周辺の環境などによっても変化することから、様々な要素を考慮してできるだけ正確な金額を出すことが大切です。近隣で同じような条件の土地を探し、その売却金額を参考にするのが有効といえるでしょう。また「全国地価マップ」や、売り出し中の土地情報を掲載しているサイトなどを活用するのも効果的です。

査定を依頼する

ある程度の相場を調べたら査定を依頼し、具体的な売却可能額を把握する必要があります。査定結果は業者によって異なることから、複数の業者に査定を依頼するのがよいとされており、手間を省くためには一括査定サイトを活用するのも効率的です。

業者を決定する

土地売却では最終的にひとつの業者に絞り、取引や売却手続きを行います。業者の選定においては、査定金額の高さだけでなく、信頼できるかどうかプライバシーの保護に努めているかどうかなども重視することが大切です。