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土地評価額における5種類の指標

土地の評価額は、その算出方法によって価格が異なります。

実勢価格

その物件周辺の実際の土地取引の価格をもとに算出されたものです。実際の取引をした人にアンケート調査を行い、データベース化して国土交通省の土地総合情報システムに掲載されています。

相続税路線価

相続税の徴収のために、国税庁が評価して公表している評価額です。一般的な市街地の道路に面している宅地1㎡あたりの価格が算出されているので、広さを乗じて計算します。相続税の算定のもとになるので、課税額が不当に高くなることがないように実際の価格の8割程度に設定されています。

固定資産税評価額

固定資産税を徴収するために、都税事務所または市町村が算出した評価額です。分類した地域ごとに主となる道路に面している地点を標準点として、時価を評価します。地価の変動があった際に課税額が高くなりすぎないように、実際の価格の7割程度に抑えられています。

地価公示価格

2人組の不動産鑑定士が調査した取引事例や収益見込みをもとに算出した評価額を、さらに国土交通省土地鑑定委員会で調整して決定したものです。全国で25,000地点以上の調査が行われているため、地価公示価格は土地売却において最も信頼される評価額といえます。

基準地価

都道府県が土地活用の目的別にとりまとめた土地価格を、国土交通省が公示したものです。地価公示価格と似ていますが、地価公示価格よりはラフであり、土地の評価額調査をする基準時点が地価公示価格の半年後の7月1日になります。

土地の査定額の算出方法

不動産会社では、5つの評価額のうちの公的評価額である公示地価と相続税路線価、固定資産税評価額の3つを中心に不動産査定を行います。細かな計算や加味する状況は、査定を行う業者によって異なりますので、査定額も同じにはなりません。

実際の売買価格

実際に売り出す場合には、顧客のニーズに合っている土地かどうかも加味して価格を付けます。売り出し価格は査定通りの価格にする必要はなく、早く売却してしまいたい場合には価格を下げたり、時間がかかってもよいから高く売りたい場合には査定額より高い価格を設定したりすることができるのです。

なお、査定をした不動産会社が直接買い取る「不動産買取」の場合は、査定額がそのまま売却価格になります。